夢占(ゆめうら)

公開日: 15:04 ドリームワーク

夢は異界からのメッセージ


夢というものは、昔から神様のお告げや何かが起こる前兆だととらえられてきました。目には見えない異界からのメッセージだと考えられていたのです。

今でも、お正月明けに「どんな初夢を見た?」「いい夢見たから今年はいい一年になりそう」なんて、遊び半分ながらも「初夢」で運勢を占う人も多いのではないでしょうか。


一富士二鷹三茄

初夢に出てくると縁起がいいものとして、「一富士二鷹三茄子」なんて言われていました。



由来にはいろんな説があります。

「駿河の国の高い物ランキング」説では、駿河の国(静岡県の真ん中あたりですね)で高いものは富士山と愛鷹山、初物の茄子の値段だからだということです。

また別の説では、富士山は「無事」や「不死」、鷹は「高く上がる」、茄子は何事かを「成す」といったごろ合わせに由来していると説明されます。

実は「一富士二鷹三茄子」には続きもあって、それは「四扇五煙草六座頭(しせんごたばころくざとう)」と言うんだそうです。

「扇」は、形が末広がりであることから、商売繁盛、子孫繁栄の象徴だといわれています。

「煙草」は、煙が上がるさまが、運気も上がっていくだろうということに重ねられています。

「座頭」とは、頭を丸めた法師のことで、「毛がない」と「怪我ない」をしゃれでかけて家内安全を願ったとかなんとか。

正夢と逆夢

正夢(まさゆめ)とは、夢で見たのと同じ出来事が起こることを言います。

逆夢(さかゆめ)とは、正夢と反対で、夢で見たのとはさかさまのことが起こる場合です。


「夢は逆夢」という言葉は、先ほどの獏の呪文と同じく、悪夢を見てしまったときに唱えるものです。夢と現実とは相反するものだよ、という意味です。

「好きな人に告白されてデートする夢を見た」ら、それが正夢なのか、逆夢なのか、どっちなのかは気になりますよね。

どちらも、「予知夢」の一種と言えそうですが、後知恵で「あれは正夢だった」「逆夢だった」と納得する、といったことも多いのかもしれません。たしか、フロイトもそんなことを書いていました。

夢の吉凶

夢の吉凶に関しては、いろいろな言い伝えがあります。代表的なものには、
  • 蛇の夢を見るとお金が入る
  • 歯の抜けた夢は身内が死ぬ
  • 水に流される夢を見たら火事に気をつけろ
  • 橋をかける夢は良縁に結ばれる
  • 栗を拾うと子宝に恵まれる
などなど、いろいろありますが、これらはあくまで伝承です。
夢の本当の意味は、夢を見た人の連想や、体験からしか分からないものだと思いますが、こうした伝承も、連想をふくらませるきっかけにはなるかもしれません。

よい夢を見るには

できることなら縁起のいい夢を見て、気分よく目覚めたいですよね。それに「今年はいいことがあるに違いない」と思って暮らすと、前向きにもなれそうです。

いい夢を見るためにはどうしたらよいのでしょう?

昔は、七福神の乗った宝船の絵を枕の下に置いて、回文を唱えたといいます。


「長き夜の 遠の眠りの みな目覚め 波乗り船の 音のよきかな(なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな)」

という回文です。前から読んでも、後ろから読んでも、同じですね。


また、獏の絵を枕の下にしいて寝ると、悪夢を食べてくれるという言い伝えも昔からあったようです。

悪夢を見てしまったら、「見し夢を獏の餌食となすからに、心も晴れし暁の空」と三回唱えるといいとも言われます。「獏さん、獏さん、この夢を食べて、晴れ晴れとした気持ちで朝を迎えさせてください」といったような意味合いでしょうか。


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